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第008号

2006年12月03日発行

知っ得!労務マガジン 第8号

■■■ 知っ得!労務マガジン 第8号 ■■■       2006年12月3日
 
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          発行:アクタスマネジメントサービス株式会社
             アクタス労務研究所 http://www.actus.co.jp/
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(このメールマガジンはフォント「MSゴシック」に最適化されております)
 
 
 
┏■ 今回のテーマ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 年末調整                            ┃
┃ 会社では、従業員に対して給与を支払う際に、所得税の源泉徴収を行っ┃
┃ています。                            ┃
┃ しかし、その年の1年間に給与から源泉徴収をした所得税の合計額は、 ┃
┃必ずしもその人が1年間に納めるべき税金とはなりません。そこで、1年間┃
┃に源泉徴収をした所得税の合計額と実際に収めるべき所得税額を一致させ┃
┃る必要があります。この調整を行う手続きを年末調整といいます。    ┃
┃                                 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 
 
━■ 1.年末調整が必要な理由 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 毎月の給与や賞与を支払う都度控除してきた所得税は、あくまで見積もりに
よる徴収、納付額にすぎません。そのため、各従業員の1年間の給与総額につ
いて、正確な所得税額を計算する必要があります。
 1月〜12月までに源泉徴収した所得税の年間合計額と、1年間の正確な所得税
額とを比較して、源泉徴収した所得税が不足していれば追加徴収し、過大であ
れば従業員に還付する必要があります。年末調整が必要な理由としては次の点
が挙げられます。
 
(1)毎月の給与計算で使う源泉徴収税額表は、毎月の給与に変動がないもの
   として計算されているため、昇給、降給、時間外手当などがあると正確
   な税額が計算できなくなるため。
(2)年の途中で扶養親族等の数に変動があった場合、源泉徴収では増減があ
   ったとき以降の控除額に反映されるが、正確な年税額は、12月31日現在
   の数を年間について判定することになるため。
(3)源泉徴収税額表では、年間賞与が5か月分支払われるものと仮定している
   ので、実際に支払われた賞与が5か月分でない場合は、税額も異なってく
   るため。
(4)配偶者特別控除、生命保険料控除、損害保険料控除のような所得控除、
   または住宅借入金等特別控除のような税額控除すべきものが毎月の源泉
   徴収の段階では控除されないため。
 
 
 
━■ 2.年末調整を行う時期 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 年末調整は、原則としてその年の最後の給与支給日に行います。したがって、
通常は12月に行うことになります。
 ただし、12月にまず賞与が支給され、そのあとで給与が支給される場合は、
その賞与を支払う際に年末調整を行っても差し支えないとされています。
 ただし、この場合に賞与で年末調整をすると後で支払う給与の見積額や見積
もり税額を加えて年末調整を行うので、実際の支給額が見積額と異なる時は年
末調整をやり直さなければなりません。したがって、その年の最後に支払う給
与または賞与で年末調整を行うのが一般的です。
 しかし、イレギュラーな時期に年末調整を行うケースがいくつかあります。
 
(1)年の途中で死亡退職した場合
(2)著しい心身障害のため年の途中で退職した者で、その年中に再就職する
   ことができないと見込まれる場合
(3)12月中に支払期の到来する給与の支払いを受けた後に退職した場合
(4)年の途中で退職したパートタイマーで、その年中の給与の総額が103万円
   以下で、かつ退職後にほかの勤務先から給与などの支払いを受けない場合
(5)年の途中で非居住者(日本国内に1年以上住所や居所を有しない者)とな
   った場合
 
⇒(1)~(4)の場合は、退職した時点で年末調整を行います。
⇒(5)の場合は、非居住者となった時点で年末調整を行います。
 
 
 
━■ 3.年末調整の対象者 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 年末調整は、原則として、会社に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」
を提出している従業員に対して行いますが、例外的に以下の方は年末調整の対
象とはなりません。
 
(1)「給与所得者の扶養控除等申告書」を年末調整までに提出していない場
   合(乙欄適用者)
(2)年間の給与等の総額が2,000万円を超えた場合
(3)年の途中で退職した場合で2-(1)~(4)のケースに当てはまらない場合
(4)2-(5)以外の非住居者
(5)災害により、その年中の給与所得者に対する源泉所得税の徴収猶予また
   は還付を受けた場合
(6)継続して同一の雇用主に雇用されない日雇い労働者の場合(丙欄適用者)
 
 年末調整の対象とならない場合は、本人が確定申告をすることで税額が確定
することになります。
 
年末調整の対象となるのは、
・1年を通じて勤務している
・年の途中で就職し、年末まで勤務している
・年の途中で海外の支店へ転勤したことなどの理由により非居住者となった場合
・2−(1)~(4)の場合
などが挙げられます。
 
 
 
━■ 4.年末調整のために必要な書類 ■━━━━━━━━━━━━━━━
 
 年末調整によって正しい所得控除額を算出するには、各従業員から申告書や
資料の提出を受けなければなりません。
 
(1)給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
    毎年1月に提出を受ける書類ですが、12月までに扶養親族等の数に変動
   があった場合などは税額も変動します。したがって、年末調整前にあら
   ためて各従業員にこの申告書を配布し、最新の情報を記載した上で回収
   します。
(2)給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書
    生命保険、損害保険料控除や配偶者特別控除を受ける人は提出が必要
   になります。
(3)(2)の保険料控除申告書についての証明書類(保険会社の証明書など)
    生命保険料、損害保険料の控除を受ける従業員は、(2)の用紙に保
   険会社の証明書などを添付して提出することになります。
(4)給与所得者の住宅借入金(取得)等特別控除申告書
    住宅ローンなどを利用して住宅の取得や増改築をした者は、一定の条
   件を満たせば、その年の所得税額のうち一定額を控除できます。該当者
   は、この申告書の所定事項に記載の上、金融機関が発行した「住宅取得
   資金にかかわる借入金の年末残高証明書」を添付して会社に提出します。
   なお、この申告書は、住宅の購入や増改築をした初年度に確定申告をし
   て、控除の適用が認められた場合に、確定申告後、税務署から該当者に
   対して直接郵送されます。
(5)以前の勤務先の源泉徴収票
    年の途中で就職した従業員で、その年中に前職がある場合は、前職分
   の源泉徴収票を回収し、合算して集計することになります。
 
 
 
━■ 5.年末調整の手順 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 年末調整の対象者から各種申告書の提出が完了したら、下記の流れで年末調
整を行っていきます。
 
(1)1年間の給与総額・徴収税額の確定
    12月に支払いが確定している給与や賞与の額を合計します。この時点
     で1年間の給与総額が確定するわけです。
(2)給与所得控除後の給与等の金額計算
    (1)で求められた給与や賞与の合計額を、「給与所得控除後の給与
     等の金額の表」に当てはめ、「給与所得控除後の給与等の金額」を算出し
     ます。
(3)各種所得控除額の計算
    各従業員から回収した書類の内容をチェックして、(2)の額から生
      命保険料控除、損害保険料控除、配偶者特別控除、配偶者控除、扶養控
      除などの分を計算し、控除していきます。
(4)年税額の計算
    (3)で計算された金額を基準として所得税が課税されることから、
      これを課税給与所得金額といいます。この課税給与所得金額に、所得税
   額の速算表を使って年税額を算出します。
(5)住宅借入金(取得)等特別控除額の控除
    住宅借入金(取得)等特別控除を受ける者の場合、(4)で計算した
   年税額からさらに住宅借入金(取得)等特別控除分の税額を差し引き、
   その年の正確な年税額を算出します。
(6)過不足額の精算
    確定した年税額と、すでに徴収済みの税額とを比較し、過不足が生じ
   た場合に還付または追加徴収します。
(7)年末調整後
    年末調整後、源泉徴収票や給与支払報告書、法定調書合計表を作成し
   て税務署や市区町村役場に提出します。また、年末調整の結果、不足し
   た税額については12月の給与・賞与に対する所得税と一緒に納付します。
 
 
 
━■ 6.今年度の主な改正点 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
定率減税額の引き下げ
 1999年以降の各年分の所得税については、定率減税の措置がとられていま
すが、2006年分の所得税については定率減税の額が引き下げられ、定率控除
前の所得税額の10%相当額(最高12万5千円)となりました(昨年までは、所
得税額の20%相当額(最高20万円))。なお、2007年分の所得税からは、定
率減税が廃止されます。
 
 
 
 
 
 
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