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第020号

2007年12月06日発行

知っ得!労務マガジン 第20号

■■■ 知っ得!労務マガジン 第20号 ■■■       2007年12月6日

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          発行:アクタスマネジメントサービス株式会社
             アクタス労務研究所 http://www.actus.co.jp/
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(このメールマガジンはフォント「MSゴシック」に最適化されております)


┏■ 今回のテ-マ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃                                 ┃
┃2007年の年末調整の改正点                        ┃
┃                                 ┃
┃ 今回は、前年以前と比べて大きな改正がありましたので、改正点を中 ┃
┃ 心にご説明いたします。                     ┃
┃                                           ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 

◆ 1.改正点 

A.定率減税の廃止
 1999年分以後の所得税に対して実施されていた定率減税については、
2006年分の所得税について2分の1に縮減されるとともに同年分をもって廃止
され、2007年分以後の所得税については適用がありません。

B.所得税の税率改正
 国税(所得税)から地方税(住民税)への税金の移し替え(いわゆる税源
移譲)が行われたこと等を踏まえ、2007年分の所得税から税率構造が5%~
40%の6段階となっています。

年末調整のための所得税額の速算表
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃         改正後(2007年分から)                ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━┫
┃課税給与所得金額又は    ┃   税     額        ┃
┃課税退職所得金額   (A)┃                            ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━┫
┃  195万円以下         ┃(A)×5%              ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━┫
┃  195万円超   330万円以下┃(A)×10% -   97,500円 ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━┫
┃  330万円超   695万円以下┃(A)×20% -  427,500円 ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━┫
┃  695万円超   900万円以下┃(A)×23% -  636,000円 ┃
┣━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━┫
┃  900万円超  1,800万円以下┃(A)×33% -1,536,000円┃
┣━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━┫
┃1,800万円超                ┃(A)×40% -2,796,000円 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━┛

C.損害保険料控除の改組
 従来の「損害保険料控除」が「地震保険料控除」に改められ、地震等損害
部分の保険料等の合計額(最高5万円)が所得控除の対象となりました。
 これにより従来の短期・長期損害保険料控除は受けられなくなりますが、
以下に該当する長期損害保険料については、経過措置として所得控除の対象
とすることができます。

 a2006年12月31日までに締結していること
 b2007年1月1日以後にその損害保険契約等の変更をしていないこと
 c満期返戻金があるもので保険期間又は共済期間が10年以上であること

D.住宅借入金等特別控除の経過措置
 上記Bでご説明しました通り、2007年から、地方分権を進めるため、
所得税(国税)から住民税(地方税)への税源移譲が行われています。
 所得税と住民税とを合わせた税負担が、税源移譲の前後で変わることが
ないように、2007年分以降の所得税の額が減少することに伴い、所得税
の額から控除できる住宅借入金等特別控除額が減少する方(1999年1月1日
から2006年12月31日までに入居した方に限ります。)については、お
住まいの市区町村への申告(2008年は3月17日期限)により、当該減少額
を翌年度分の住民税から控除することができます。
 年末調整を行う際、控除しきれない住宅借入金等特別控除の額がある場
合には、「給与所得の源泉徴収票」の摘要欄に「住宅借入金等特別控除可
能額」を記載していただく必要があります。

 a所得税の確定申告を行う方・・ア 控除申請書
                イ 確定申告書
                税務署へ2008年3月17日までに提出

 b給与所得のみで確定申告を・・ア 控除申請書
  行わない方(年末調整する) イ 源泉徴収票
                2007年1月1日現在の住所の市区町村
                へ2008年3月17日までに提出

 市区町村への申告をしないと、特例措置を受けることは出来ませんので
該当する方は、お住まいの市区町村又は税務署へお問い合わせ下さい。



◆ 2.年末調整を行う理由
 
 毎月の給与や賞与を支払う都度控除してきた所得税は、あくまで見積もりに
よる徴収、納付額にすぎません。そのため、各従業員の1年間の給与総額につ
いて、正確な所得税額を計算する必要があります。
 1月~12月までに源泉徴収した所得税の年間合計額と、1年間の正確な所得
税額とを比較して、源泉徴収した所得税が不足していれば追加徴収し、過大で
あれば従業員に還付する必要があります。年末調整が必要な理由としては次の
点が挙げられます。

  A.毎月の給与計算で使う源泉徴収税額表は、毎月の給与に変動がないもの
   として計算されているため、昇給、降給、時間外手当などがあると正確
   な税額が計算できなくなるため。
  B.年の途中で扶養親族等の数に変動があった場合、源泉徴収では増減があ
   ったとき以降の控除額に反映されるが、正確な年税額は、12月31日現在
   の数を年間について判定することになるため。
  C.配偶者特別控除、生命保険料控除、地震保険料控除のような所得控除、
   または住宅借入金等特別控除のような税額控除すべきものが毎月の源泉
   徴収の段階では控除されないため。


◆ 3.年末調整の対象となる人

 年末調整は、原則として、会社に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
」を提出している従業員に対して行いますが、例外的に以下の方は年末調整の
対象とはなりません。

   A.「給与所得者の扶養控除等申告書」を年末調整までに提出していない場
   合(乙欄適用者)
   B.年間の給与等の総額が2,000万円を超えた場合
   C.年の途中で退職した場合で下記イのケースに当てはまらない場合
   D.下記ウ以外の非住居者
   E.災害により、その年中の給与所得者に対する源泉所得税の徴収猶予また
   は還付を受けた場合
   F.継続して同一の雇用主に雇用されない日雇い労働者の場合(丙欄適用者)

 年末調整の対象とならない場合は、本人が確定申告をすることで税額が確定
することになります。

 年末調整の対象となるのは、ア.1年を通じて勤務している、イ.年の途中で
就職し、年末まで勤務している、ウ.年の途中で海外の支店へ転勤したこと
などの理由により非居住者となった場合などが挙げられます。


  ◆ 4.年末調整のために必要な書類

 年末調整によって正しい所得控除額を算出するには、各従業員から申告書や
資料の提出を受けなければなりません。

 A.給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
   毎年1月に提出を受ける書類ですが、12月までに扶養親族等の数に変動
   があった場合などは税額も変動します。したがって、年末調整前にあら
   ためて各従業員にこの申告書を配布し、最新の情報を記載した上で回収
   します。
 B.給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書
    生命保険、地震保険料控除や配偶者特別控除を受ける人は提出が必要
   になります。
 C.Bの保険料控除申告書についての証明書類(保険会社の証明書など)
    生命保険料、地震保険料の控除を受ける従業員は、Bの用紙に保
   険会社の証明書などを添付して提出することになります。
 D.給与所得者の住宅借入金(取得)等特別控除申告書
    住宅ローンなどを利用して住宅の取得や増改築をした者は、一定の条
   件を満たせば、その年の所得税額のうち一定額を控除できます。該当者
   は、この申告書の所定事項に記載の上、金融機関が発行した「住宅取得
   資金にかかわる借入金の年末残高証明書」を添付して会社に提出します。
   なお、この申告書は、住宅の購入や増改築をした初年度に確定申告をし
   て、控除の適用が認められた場合に、確定申告後、税務署から該当者に
   対して直接郵送されます。
 E.以前の勤務先の源泉徴収票
    年の途中で就職した従業員で、その年中に前職がある場合は、前職分
   の源泉徴収票を回収し、合算して集計することになります。


  ◆ 5.年末調整の手順

 年末調整の対象者から各種申告書の提出が完了したら、下記の流れで年末調
整を行っていきます。

 A.1年間の給与総額・徴収税額の確定
    12月に支払いが確定している給与や賞与の額を合計します。この時点
     で1年間の給与総額が確定するわけです。
 B.給与所得控除後の給与等の金額計算
    Aで求められた給与や賞与の合計額を、「給与所得控除後の給与
     等の金額の表」に当てはめ、「給与所得控除後の給与等の金額」を算出し
     ます。
 C.各種所得控除額の計算
    各従業員から回収した書類の内容をチェックして、Bの額から生
      命保険料控除、損害保険料控除、配偶者特別控除、配偶者控除、扶養控
      除などの分を計算し、控除していきます。
 D.年税額の計算
    Cで計算された金額を基準として所得税が課税されることから、
      これを課税給与所得金額といいます。この課税給与所得金額に、所得税
   額の速算表を使って年税額を算出します。
 E.住宅借入金(取得)等特別控除額の控除
    住宅借入金(取得)等特別控除を受ける者の場合、Dで計算した
   年税額からさらに住宅借入金(取得)等特別控除分の税額を差し引き、
   その年の正確な年税額を算出します。
 F.過不足額の精算
    確定した年税額と、すでに徴収済みの税額とを比較し、過不足が生じ
   た場合に還付または追加徴収します。
 G.年末調整後
    年末調整後、源泉徴収票や給与支払報告書、法定調書合計表を作成し
   て税務署や市区町村役場に提出します。また、年末調整の結果、不足し
   た税額については12月の給与・賞与に対する所得税と一緒に納付します。


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