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第036号

2009年02月02日発行

知っ得!労務マガジン 第36号

■■■ 知っ得!労務マガジン 第36号 ■■■       2009年2月2日

━■2月号のコンテンツ ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■今月の人事労務TOPIC <雇用労働情勢を踏まえた行政の取組み強化>
■今月の人事労務Q&A <フレックスタイム制のポイント>
■編集後記 <担当者からのメッセージ>

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━■ 今月の人事労務TOPIC ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━

現在の経済情勢の厳しさにより、解雇等の雇用調整、採用内定取り消し等の事
例もみられることから、厚生労働省では、労働基準監督署・ハローワーク等に
おいて情報の収集、事業主に対する指導等の取組みを徹底する通達を、平成2
0年12月9日に発出しました。
それによると、不適切な解雇、雇止めの予防等のための啓発指導や、労働者か
ら監督署等への申告事案に対する優先的な対応などが含まれており、企業はコ
ンプライアンスに根ざした対応がより一層求められることになります。
詳細は下記リンクをご参照ください。

<http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1209-1.html>


━■ 今月の人事労務Q&A ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

労働者の価値観やライフスタイルの多様化が進み、より柔軟で自律的な働き方
への志向が強まっています。
このような状況の下で、仕事の内容によっては就業時間をある程度従業員の裁
量に任せることによって労働効率を上げようとする動きがあります。
その典型となる最もポピュラーなものが、フレックスタイム制になります。
皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
しかしながら、その一方で「時間管理が面倒」「社内のコミュニケーションが
とれない」などの理由によりせっかく導入した制度を廃止にする企業も見られ
ます。

今回はフレックスタイム制度の運用について、事例を踏まえて見ていきたいと
思います。

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以下はある会社のA社長からの質問です。

◆A社長◆
「フレックスタイム制を採用している従業員が、コアタイムに遅れてきた場合、
その分の賃金をカットすることは可能でしょうか。また、出張業務の必要が生
じた場合、出張中であっても、コアタイム以外の就労は従業員の自由というこ
とになるのでしょうか。」

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■「フレックスタイム制」と「コアタイム」とは

フレックスタイム制は、1ヶ月以内の一定の期間(これを清算期間といいます)
における総労働時間を定めておき、従業員はその枠内で始業及び終業の時刻を
自主的に決定して働く制度になります。
そこで働く従業員の生活と仕事の調和を図りながら、繁閑に応じ効率的に働く
ことにより、総労働時間を短縮しようとすることを狙いとしているため、会社
側にとっては、残業代の圧縮が期待されます。

フレックスタイム制を導入するに当たって、1日の労働時間のうち、必ず勤務
すべき時間帯(コアタイム)と、いつでも出社・退社してもよい時間帯(フレ
キシブルタイム)とに分け、1日のうちの一定時間帯については従業員全員が
顔を合わせるような仕組みとすることもできます。
なお、コアタイムの設定は任意であり、必ず設けなければならないものではな
く、1日の労働時間の全部をフレキシブルタイム(フルフレックス)とするこ
とも可能です。

■「清算期間」とは

フレックスタイム制の下で、従業員が労働すべき「総労働時間」の元となる期
間のことで、清算期間の長さは1ヶ月以内に限ります。通常は賃金の計算期間
に合わせて1ヶ月とします。

■コアタイム遅刻者への「賃金カット」は可能か

上記A社長からの質問である、コアタイム時間帯に遅刻をした場合、その不就
労時間について賃金カットができるかどうかについてですが、普通に考えれば
当然可能であるように思われます。
しかし、フレックスタイム制は、従業員は清算期間中における総労働時間を基
準に働けばよいこととなるため、コアタイムに遅刻したとしても、清算期間を
通じて総労働時間以上働いていれば「不就労」は発生しないため、賃金カット
をすることはできません。
そのため、コアタイムの遅刻については、常習者に対して懲戒処分や人事評価
でのマイナス査定を行うなど、賃金カット以外の対応が求められます。

また、出張の場合についても、コアタイム以外に就業を命じることが出来ない
ため、コアタイム以外に就労する必要があるときは、その都度従業員の同意を
得ることとなります。
このため、出張業務が必要になった場合で、コアタイム以外の時間帯の就業が
見込まれるのであれば、都度、従業員から同意を得なければなりません。

その他、例えば会議のために毎週月曜日のみ午前10時に出勤させるよう命じ
るには、週1日といえど始終業時刻の選択の余地をなくすことになりますから、
やはり、事前に対象従業員の個々の同意が必要となります。


■フレックスタイム制を廃止した企業のワケとは

オフィスのIT化が進み、社員同士が顔を合わせなくても、メールやイントラ
ネットを使用することでスムーズに情報が伝達できるようになりました。
そのため、フレックスタイム制を導入する企業の拡大が予測されましたが、導
入した企業の中には、全員が顔を揃える時間が少なければ少ないほど、作業効
率が落ち、ノウハウや知識の共有がうまくいかなくなるというケースもあり、
そのような企業では、やはり情報伝達はフェイストゥフェイスのほうがスムー
ズであるとの判断から、従来の制度へ回帰する動きも見られます。

一方で、情報通信業などのいわゆるIT業界においては、フレックスタイム制
を導入して効果を上げている企業も多く、業種や仕事内容で差が出てきている
のが実情です。
また、昨今では、ワークライフバランスを向上させる取組みのひとつとして、
労動者の裁量により、自由に出退勤ができるフレックスタイム制の導入を検討
している企業も多いようです。

導入の際は、自社の企業風土及び業務の向き不向きを慎重にご検討ください。


◆東京労働局パンフレット フレックスタイム制の適正な導入のために
<http://www.roudoukyoku.go.jp/roudou/jikan/pamphlet/flextime.pdf>

                           
◆ご相談、お問合せはこちらまで
tel:03-3224-8800
問い合わせフォーム: <https://www.actus.co.jp/form/contact.php>

━■ 編集後記 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

月日が経つのは早いもので、つい先だって新年のご挨拶をしたかと思えば、も
う2月となりました。まだまだ寒い日が続いており、暖かい春が待ち遠しく
あります。日本経済にも暖かい春の訪れを願わずにはいられません。

今回、フレックスタイム制をご紹介いたしましたが、働く方にとって働きやす
い職場をつくることで、作業効率アップを考えてみるのも良いかもしれません。

労務管理の改善をお考えの際は是非私どもにご相談ください。

                 人事労務コンサルタント 西志村 昌紀
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監修: アクタスマネジメントサービス株式会社/アクタス労務研究所

【運営WEBサイト】
アクタスWEBサイト 
<http://www.actus.co.jp/>
人事労務情報WEBサイト
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知っ得!労務マガジン 第36号

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