法報タイムズ 人事労務の最新情報満載のメルマガを毎月無料でお届けします!

TOP >> 法報タイムズ

法報タイムズ

購読申し込みはこちら(購読無料)


第308号

2010年06月25日発行

法報タイムズ 第308号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■2010.6.25/vol.308              発行総数:5,287 部

    ┏━┳━┳━┳━┳━┳━┓
    ┃法┃報┃タ┃イ┃ム┃ズ┃
    ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┛

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【目 次】

■今月の人事労務相談室
■今月の健康メモ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今月の人事労務相談室
───────────────────────────────────
契約期間満了前の退職申し出を拒否できるか?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【相談内容】

新規プロジェクトのリーダーとして1年契約で雇い入れた契約社員が、
採用からわずか3ヶ月後に退職を申し出てきました。代替要員の見込みもなく、
最悪の場合、せっかく受注した仕事を断わらざるを得ません。

契約期間途中の退職の申し出は、どんな理由であっても受け入れなければ
ならないのでしょうか。

───────────────────────────────────

【社労士のアドバイス】

退職理由によっては、会社は労働者からの退職申し出を拒否できます。
仮に退職申し出を拒否できない場合であっても、会社が損害を被った場合は、
損害賠償請求ができます。

まず、期間の定めのある労働契約(以下、「有期労働契約」)については、
法律によって以下のようなルールが定められています。

1.原則として、労使ともに契約期間満了前に契約解除できない。
2.1年を超える有期労働契約では、契約初日から1年を経過すれば
  労働者はいつでも契約解除の申し出ができる。
3.「やむを得ない事情」があるときに限り、ただちに契約解除できる。
4.解除が一方の過失によって生じたときは、相手方に損害賠償責任を負う。


ここでいう「やむを得ない事情」とは、社会通念上労働契約を続けることが
できないような場合で、例えば以下のような場合です。

・会社が採用時に提示した労働条件と実情が異なっていたとき
・労働者本人のケガや病気、家族の看病などで働けなくなったとき

従って、今回のケースでは、退職申し出の理由が上記のような
「やむを得ない事情」にあてはまらなければ、会社は申し出を拒否できます。

なお、退職理由が労働者の責任(過失)によって生じた場合や、
理由もなく勝手に辞めた場合には、会社は損害賠償請求ができます。

ただし、受注していた仕事を断ったなど具体的な損害が生じていなければ、
損害賠償請求できません。
会社が損害の発生を回避する努力をしたかどうかも問われます。

今回のような事態を避けるためにも、有期労働契約を締結する際には、
中途での契約解除のルールを十分に説明しておくことが肝心です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今月の健康メモ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
長時間労働にご注意! 健康への影響とその予防法は?
───────────────────────────────────
週60時間以上働く長時間労働者の割合は、2009年度の総務省労働力調査
によると、全体の9.2%を占めています。週60時間ということは、
週5日勤務の場合、1日あたりの労働時間は12時間に及びます。
そこで今月は、長時間労働がもたらす健康への影響と、その防止法について
ご紹介します。

【健康への影響は?】
長時間労働が及ぼす健康障害には、以下のようなものがあります。

・脳・心臓疾患(「脳梗塞」「心筋梗塞」などです)
・精神疾患(いわゆる「うつ病」などです)
・睡眠不足
・疲労
・肩こり
・腰痛

特に時間外・休日労働時間が月100時間超、または、2~6ヶ月平均で
月80時間を超えると、健康障害のリスクが高まるとされます。
これは、過労死の労災認定基準の考え方の基礎にもなっています。


【健康障害の防止法は?】
労働者の健康被害を防止するためには、会社は以下のようなことを
実施していく必要があります。

1.労働時間の適切な管理
  長時間労働の発生状況を確認するためには、始業・終業時刻の確認と
  その記録が不可欠です。

2.年次有給休暇の取得促進
  年次有給休暇の取得促進のためには、時間単位の年次有給休暇や
  計画的付与制度など取得しやすい職場環境づくりが効果的です。

3.時間外労働の削減
  時間外労働を減らすには、ノー残業デーの実施などが考えられます。
  また、残業指示書などにより時間外労働の事前申請の制度を設け、
  上司が業務の状況を確認できるようにすることも方法の一つです。

4.健康診断の徹底
  労働安全衛生法では、年1回の定期健康診断を義務づけています。
  また、就業時間が深夜(22時から翌朝5時)の労働者については、
  半年に1回の健康診断が必要とされています。

5.産業医による助言指導の実施
  1ヶ月間の時間外・休日労働が100時間を超え、疲労がみられる
  労働者から申出があった場合には、労働安全衛生法にもとづいて
  医師による面接指導を実施しなければなりません。

会社には、長時間労働による健康障害を防ぐ義務(いわゆる「安全配慮義務」)
があります。もし、長時間労働を放置して労働者の健康が損なわれれば、
会社はその責任を問われることになります。

この機会に、自社で慢性的な過重労働になっている労働者がいないかを確認し、
ぜひ上記のような対策をとられてはいかがでしょうか。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■皆様のご意見をお寄せください
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

『法報タイムズ』を毎月ご講読いただきまして、ありがとうございます。
アクタスでは、法報タイムズの更なる充実を目指し、読者の皆様からメルマガ
に関するご要望やご意見をお待ちしております。
下記専用フォームより、皆様のご意見をお寄せください。

 https://www.romu.jp/counseling/form.php

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■このメールマガジンは以下の配信システムを利用しています。
    まぐまぐ http://www.mag2.com/ 
    melma!  http://www.melma.com/
■バックナンバー http://archive.mag2.com/0000041295/index.html
■変更・解除は、ご登録いただいた配信システムで行ってください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■当マガジンは、法律問題の解説にあたり、十分な調査・研究を踏まえた上で
 発表しておりますが、読者がこれを実行されるにおいては一切責任を負いま
 せんので、ご注意ください。
■掲載記事の全部または一部の無断転載、複写、その他の二次的利用を禁止し
 ます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発行元】
 アクタスマネジメントサービス株式会社/アクタス労務研究所
【運営WEBサイト】
 アクタスWEBサイト     http://www.actus.co.jp/
 アクタス人事労務WEBサイト http://www.romu.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

バックナンバーTOPへ
ページの先頭へ