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第315号

2010年09月03日発行

法報タイムズ 第315号

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■2010.09.05/vol.315            発行総数:5,276 部

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   ┃法┃報┃タ┃イ┃ム┃ズ┃
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【【目 次】

■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
■法改正・労務トピック解説

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■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
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 休日出勤の割増賃金はいくら?    
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 ―Quetion―

 アルバイトのAさんの職場では、就業規則で毎週日曜日を法定休日と
 定めています。先週の日曜日に、Aさんはお昼の12時から夜の24時
 まで、休憩時間を除き11時間の休日労働をしました。

 以下は、その時の上司とAさんの会話です。

 上司「今日は休日出勤してもらったうえ、遅くまで働いてもらって
    ありがとう。その分、休日出勤には残業代がつくから、
    今度の給料日は期待してね。」

 Aさん「えっ、休日出勤って時給が高いんですか?普段、時給が
     1,000円なんですが、休日出勤だといくらになるのですか?」

 上司「忘れちゃダメじゃないか。休日出勤の時給は・・・。」

 さて、正しい時給計算は次のどれでしょうか。

 (イ)12時から20時・・・1,000円
    20時から22時・・・1,250円
    22時から24時・・・1,600円

 (ロ)12時から24時・・・1,350円

 (ハ)12時から22時・・・1,350円
    22時から24時・・・1,600円

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       解答は、メルマガ後半に掲載しています。 
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■法改正・労務トピック解説
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ご存知ですか?有給休暇の取扱い
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 最近になって、ワークライフバランスなど
 仕事と私生活の調和が問題視されています。

 日本の有給休暇の取得率は世界各国と比較しても非常に低く、
 このことが長時間労働や働きすぎにつながり、結果として健康を害したり、
 うつ病や過労死、過労自殺に至る労働者が後を絶たない原因になっている
 とも言われています。

 今回は、有給休暇の考え方について解説します。

【そもそも有給休暇とは?】

 有給休暇とは、労働者が日ごろの疲れを癒したり、
 健康を維持するために利用できる法律上の休暇制度です。

 労働基準法により、会社は労働者に対して、会社で定めている
 休日(所定休日)以外に、年間につき一定日数以上の「休暇」を
 与えなければならないとされています。

 また、この「休暇」には、賃金支払義務があります。
 文字通り「有給休暇」として取り扱わなければなりません。

【具体的には?】

 1.どういう労働者に与えるの?

 会社は以下2つの要件を満たす労働者に
 有給休暇を与えなければなりません。

(1)勤務開始の日から6か月間継続して勤務したこと
   
   「6か月間継続して勤務する」とは、6か月間途切れることなく
   会社に在籍することをいいます。

(2)全労働日の8割以上出勤したこと。
   
   「全労働日」とは、労働契約上、労働義務が課されている日、つまり
   所定労働日のことをいいます。なお、「8割以上の出勤」には、
   次の期間は「出勤した」とみなされます。

   ・業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業した期間
   ・育児休業、介護休業の期間
   ・産前産後の休業期間
   ・有給休暇として休んだ期間

 また、正社員はもちろん、契約社員、パートタイマーなどの
 短時間労働者であっても、「6か月間継続勤務」し、「出勤率8割以上」
 の要件を満たせば有給休暇を与えなければなりません。

 2.何日与えるの?

 有給休暇は、勤続年数が増えるほど、労働者に与える日数が増える
 仕組みになっています。以下は、労働基準法が定める有給日数です。

 勤続年数      有給休暇
 6ヵ月       10日
 1年6ヵ月     11日
 2年6ヵ月     12日
 3年6ヵ月     14日
 4年6ヵ月     16日
 5年6ヵ月     18日
 6年6ヵ月以上   20日

 3.会社は有給休暇を与える日を変更できるの?

 会社は、原則として、有給休暇を労働者の請求する時季に
 与えなければなりません。

 しかし、例外として、ある日に有給休暇を取りたい労働者が集中し
 事業に差し障りが起こるような場合などについては、会社は労働者から
 指定のあった有給休暇を別の日に変更するよう命じることができます。
 これを、「時季変更権」といいます。

 この場合、特に会社から別の変更日を指定する必要はなく、
 労働者は再度自由に休暇日を指定できます。

【こんなときどうする?】
 
 有給休暇の取り扱いに関して、現場でよくある具体例をみてみましょう。

 <質問1>

 とても忙しい時季に有給休暇を取得したいと
 言ってきた社員がいますが、拒否して問題ないですか?

 <解説>
 
 単なる繁忙が理由では拒否できません。

 会社は事業に差し障りがあるような場合に、
 時季変更権を行使して有給休暇の取得を他の日に変更するよう
 指示することができます。ただし、会社に有給休暇の拒否権はなく、
 あくまで有給時季変更権があるのみです。

 具体的に、「事業に差し障りがある」場合とは、以下のように、
 休まれると会社の事業活動が正常に回らなくなる場合をいいます。

 ・税務調査の際の経理担当者など他に代え難い重大な業務がある場合
 ・同日に多数の休暇の申出が重複した場合
 ・同日に風邪により多数の労働者が欠勤した場合
 ・出張や教育研修等特命をもった業務が予め命ぜられている場合

 <質問2>

 もうすぐ年次有給休暇の付与日が到来しますが、
 退職を1ヶ月後に控えた社員にも与えなければいけませんか?

 <解説>
 
 有給休暇は過去の勤務実績に対して与えられる権利ですので、
 退職予定者であっても与える義務があります。

 なお、有給休暇を消化するのが退職日後になってしまう場合は、
 使えずに残った有給休暇は無効になってしまいます。

 使えずに残ってしまった有給休暇の日数分を会社が買い取ることは
 可能ですが、必ず買い取らなければいけないわけではありませんので
 会社のルールとしてどのような取り扱いにするのか
 定めておいた方が良いでしょう。

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■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
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 ―Answer―
 
 Aさんの質問に上司が答えたのは、
 「(ハ)12時から22時・・・1,350円、
 22時から24時・・・1,600円」でした。

 労働基準法では、「法定休日に労働させた場合」を、休日労働と
 定めています。

 休日労働は、休日割増として35%の割増率が加算されます。
 よって、法定休日である日曜日に出勤したAさんの時給は1,000円の
 35%増である1,350円になります。

 なお、「時間外割増」についてですが、休日労働には8時間を超える
 労働をしても時間外割増は発生しません。休日労働には「法定労働時間」や
 「残業」という考え方がなく、休日労働として別個に管理するからです。

 ただし、休日労働であっても深夜の時間帯に労働させた場合は、
 深夜割増として25%を加算しなければなりません。

 労働基準法上、休日労働であるか、所定労働日における労働であるか
 に関わらず、夜10時から翌朝5時までの労働は「深夜労働」として
 取り扱わなければならないからです。

 したがって、22時以降のAさんの時給は、
 1,000円×(35%+25%)=1,600円になります。

 整理すると次のとおりとなります。

 12時から22時・・・休日労働として、時給1,350円、
 22時から24時・・・休日+深夜労働として、時給1,600円
 よって答えは、(ハ) 

 皆さん分かりましたか?

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