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第318号

2010年10月05日発行

法報タイムズ 第318号

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■2010.10.05/vol.318            発行総数:5,300 部

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   ┃法┃報┃タ┃イ┃ム┃ズ┃
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【目 次】

■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
■法改正・労務トピック解説

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■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
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 元派遣社員の有給はいつから発生するのか?    
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 ―Quetion―

 Aさんは4月から9月まで「紹介予定派遣」としてB商事に派遣されて
 いましたが、10月から正社員としてB商事に雇用されることになりました。

 Aさんは、これまで1日も休まず働いてきたこともあり、
 リフレッシュのため11月に旅行に行く予定を立てていました。

 そのため、有給休暇が何日付与されているのか確認しようと、
 人事担当者に聞いてみました。

 「現在の有休残日数を確認したいのですが・・・。」

 さて、人事担当者の回答は以下のうちどれでしょうか?

 (イ)「派遣期間中は、うちで在籍していた期間ではないので有休が
     付与されるのは(10月から6ヶ月後の)4月ですよ。」

 (ロ)「派遣期間中と試用期間3ヶ月は、うちで在籍していた期間ではない
     ので有休が付与されるのは(10月から9ヶ月後の)7月ですよ。」

 (ハ)「うちに入社して6ヶ月経過しているので10日使えますよ。」

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       解答は、メルマガ後半に掲載しています。 
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■法改正・労務トピック解説
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「振替休日」と「代休」の違い、わかりますか?
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 皆さんは「振休」や「代休」という言葉を聞いたことはありますか?
 これらの言葉は、会社生活を送っていると耳にする機会が多いものです。

 ところが、正確な意味をわかった上で使っている方は少ないようです。

 そこで今回は、いわゆる「振休」と「代休」の考え方について解説します。

【そもそも、振休・代休とは?】

 1.振休とは?

 振休とは、「振替休日」のことをいいます。振替休日は、事前に、
 就業規則等で会社が定める休日(以下、休日という)と、労働日
 を入れ替える制度です。

 つまり、会社と労動者の間で、「Aさん、今度の日曜日に出勤して
 もらってもいいかな。その代わり今週の水曜日を休日にするから。」
 などと、事前に特定の休日と労働日を振り替えることにより、
 労働者が出勤する日曜日を休日ではなく労働日と交換することをいいます。

 よって、労働日に振り替えられた休日に働くことは、休日労働では
 ありませんので、休日労働としての割増賃金の支払いは必要なくなります。

 2.代休とは?

 代休は、休日出勤したことの代償として、事後にある労働日における
 労働義務を免除する制度です。

 つまり、会社が「Aさん、急なお願いにも関わらず、日曜日に出勤して
 くれてありがとう。もし休めそうな日があれば1日休んでいいよ。」
 などと、休日出勤した後で、その分、他の労働日を休日とする権利を
 付与することをいいます。

 振替休日と異なり、代休を活用しても、既に出勤した休日は、
 休日労働として取り扱うことになりますので、就業規則等に基き
 休日労働に対する割増賃金の支払いが必要です。

【具体的には?】

 それでは、振替休日と代休の具体的な要件をみていきましょう。

 1.振替休日の要件

 振替休日を実施するには、次の要件を満たす必要があります。

 1.就業規則に、休日を振り替えることができる旨の規定があること
 2.前もって振り替えるべき日を特定すること
 3.法定休日(原則、毎週1回以上の休日があること)が確保される
   ように振り替えること

 また、義務ではないものの、休日の振替を行う際の具体的事由や、
 振替日を特定する範囲(例えば、1ヶ月以内の日など)等も定めて
 おくのが一般的です。

 上記の規定がない場合や、上記の内容に沿った運用がされていない場合、
 振替休日と認められない可能性が高くなりますので、注意が必要です。

2.代休の要件

 振替休日と異なり、就業規則等で代休を取得することができる旨の
 規定を設けさえすれば有効であり、具体的な記載内容までは求められて
 いません。
 
 しかし、代休の発生要件や取得時期などについて労働者とトラブルに
 なる可能性もありますので、実務上は運用ルールの詳細を就業規則等に
 定めておくべきでしょう。

 代休は、会社が付与する恩恵的な休暇です。必ず設けなければならない
 ものではありませんので、導入するか否かについては検討が必要です。
  
【こんなときどうする?】

 代休・振替休日の取り扱いに関して、現場でよくある問題をみてみましょう。

 <質問1>

 うちは、振休のみ活用させていて、休日出勤にはならないから残業代を
 払わなくて問題ないですよね?

 <解説>

 休日と労働日を振り替えたとしても、1週間の実労働時間が
 法定労働時間である週40時間を超えた場合、その超えた時間分は
 「時間外労働」として取り扱わなければなりません。

 そのため、振替休日によって振り替えられた休日に働くことは、
 休日出勤には該当しないものの、時間外労働として割増賃金を
 支払わなければならない場合があります。

 <質問2>

 代休はいつまでに取得させるべきですか?
  
 <解説>
 
 代休日当日の給与は無給として取り扱っている会社が一般的であるため、
 給与から代休取得日数分の賃金を控除するなどの計算処理が発生します。

 取得期間が長いと労働者の代休管理が難しくなり、また、
 計算処理が煩雑になりますので、取得期間は1ヶ月以内などの短い期間で
 運用することをお勧めします。

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■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
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 ―Answer―
 
 Aさんの質問に人事担当者が答えたのは・・・

 (イ)「派遣期間中は、うちで在籍していた期間ではないので有休が
     付与されるのは(10月から6ヶ月後の)4月ですよ。」
 でした。

 有給休暇は、勤務開始日から6ヶ月継続して在籍し、全労働日の
 8割以上出勤した労働者に、法律上当然に付与されるものです。
 在籍期間には試用期間も含めます。

 今回のケースは、Aさんは、4月から9月までの派遣期間中は
 派遣元の会社に籍を置いていることになります。
 そして、派遣元を9月末に退職し、10月にB商事に入社しています。

 派遣期間中は、B商事の在籍期間にはなりませんので、
 有給休暇が付与されるには10月の入社から6ヶ月経過する
 必要があります。従って、Aさんに有給休暇が付与されるのは
 (10月から6ヶ月後の)4月になるわけです。

 なお、上記は法律上の取り扱いであり、派遣期間中もB商事の
 在籍期間として取り扱うなど、法律を上回る取扱を個別に
 取り交わすことは、何ら問題ありません。

 皆さんわかりましたか?

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