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第339号

2011年05月06日発行

法報タイムズ 第339号

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■2011.5.6/vol.339               発行総数:5,187 部

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   ┃法┃報┃タ┃イ┃ム┃ズ┃
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【目 次】

■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
■法改正・労務トピック解説

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■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
 ~解雇できない社員は?~
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 ―Quetion―

次のうち、労働基準法上、解雇できないのはどの社員でしょう?

(イ) 休日中にケガをし、入院中の社員

(ロ) 産前産後休業中の社員

(ハ) 育児休業中の社員

※ 解答は、メルマガ後半に掲載しています。

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■法改正・労務トピック解説
 ~震災の影響による内定取消の注意点~
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 東北地方太平洋沖地震の影響により、事業活動に甚大な影響が出ている
 企業も多いかと思います。今回は、震災に伴う内定取消についての注意点を
 ご紹介します。

1.「内定」の法律上の取り扱い

 会社が採用内定を行い、それに対して入社予定者が誓約書等を提出すると、
 その時点で会社と入社予定者の間に労働契約が成立したものとされます。
  
2.内定取消が認められる要件

 内定の通知と誓約書等の受領がなされた時点で労働契約が成立している
 ため、その取り消しは解雇と同じ取扱いとされます。

 そのため、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当である」と
 認められない場合は無効とされます。(労働契約法16条)
 これは、内定取消が震災による影響であっても同様です。

 震災により事業所の大部分が倒壊したなど、客観的に合理的と
 認められる正当な理由が必要です。
 
 また、震災で会社の施設に直接的な被害がない場合でも、
 取引先の事業停止などに伴い、事業が縮小したことで内定取消を
 実施せざるをえない場合もあります。

 この場合は経営環境の悪化が理由のため、整理解雇にあたります。
 整理解雇を実施する場合の正当性の判断は、以下の4つを満たして
 いるかによります。

(1)人員削減の必要性
(2)解雇回避の努力
(3)人選の合理性
(4)手続の妥当性

 震災により、設備が倒壊するなどの直接的な被害を受けた場合であっても、
 経営悪化を招くなどの間接的な影響を受けた場合であっても、
 いずれも内定の取消には、取消を行う理由が「客観的にみて合理的である」
 といえるかどうか、熟考する必要があります。

3.内定取消によるリスク

 内定の取消の実施で会社が抱えるリスクは次の2つです。
 
(1)内定取消無効の訴訟
(2)損害賠償請求

 損害賠償請求の場合、内定取消理由に合理性があっても、
 採用から内定取消にいたる過程において会社として十分な説明を怠ると、
 信義則に反するとして損害賠償の支払いが必要となるケースがあります。

 やむを得ず内定取消を実施するときは、内定者へ誠意をもって対応し、
 会社の説明責任を果たす必要があります。

4.新規学卒者の内定を取り消した場合の手続
 
 内定取消者が新規学卒者である場合、会社は本人への説明とは別に
 管轄ハローワークと学校へ通知しなくてはなりません。

 会社は、今回のように大きな天災が起こった場合でも、
 できる限り雇用の維持をはかることを要請されています。
 それでも人員の削減が避けられず、内定取消を実施する場合には、
 「内定取消 = 解雇」であることを理解し、
 解雇権の濫用とされないよう注意を払い手続を進めることが重要です。

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■知っ得!労務クイズ こんな時、あんな時
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 ―Answer―

 答えは・・・
(ロ)産前産後休業中の社員

 社員が病気、ケガ、または出産のため、労働することができない
 期間に解雇されると、求職活動を行うことが困難であるため、
 生活が脅かされる可能性があります。そのため下記の期間中は
 原則として解雇が禁止されています。

(1)業務上の負傷・疾病により、療養のため休業する期間 + 30日間
(2)産前産後の女性社員が休業する期間 + 30日間


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 ┃ <例外>                          ┃
 ┃ 産前産後休業中の社員でも、天災事変その他やむを得ない事由の ┃
 ┃ ために事業の継続が不可能となり、労働基準監督署長の認定を受 ┃
 ┃ けた場合などは、上記の解雇禁止の適用はありません。     ┃
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 ┃ <参考>                          ┃
 ┃ 育児休業中の社員については、育児休業を取得したことを理由と ┃
 ┃ 解雇は許されませんが、整理解雇などの解雇は禁止されていませ ┃
 ┃ ん。                            ┃ 
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