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1日を2時間ごとに区切って時間単位の年次有給休暇を導入することは可能ですか?

労働基準法の改正に伴い時間単位の年次有給休暇(以下、時間単位年休)の導入を検討しています。導入にあたって、以下のような制度を考えていますが法的に可能ですか? 

[前提条件]
・1日の所定労働時間は8時間
・2時間単位での取得とし、以下の4つのパターンで取得させる
パターンA 9時~11時(2時間)
パターンB 11時~14時(2時間)※昼休憩1時間を含む
パターンC 14時~16時(2時間)
パターンD 16時~18時(2時間)
・4つのパターンを組み合わせて取得することも可能(組み合わせ自由)



この運用は認められません。半日単位をさらに半分に区切り、1日を4分割して取得できる時間帯を定めることは、運用しやすく、一見合理性もありそうですが、法的には問題があります。
 

【時間単位年休制度の導入要件】
導入にあたっては以下の事項について労使協定を結ぶ必要があります。
1.時間単位年休の対象労働者の範囲
たとえば、正社員のみとしパートには適用しないことも可能です。
2.時間単位年休の日数
年間に利用できる日数は5日までとしなければなりません。
3.時間単位年休1日の時間数
1時間に満たない端数の時間は1時間に切り上げる必要があります。
4.1時間以外の時間を単位とする場合はその時間
必ず1時間を1コマとする必要はなく、2時間を1コマとすることも可能です。
 

【時間単位年休制度の制限】
時間単位の年次有給休暇については、以下の通達 (平成21年5月29日基発第0529001号)が出ています。
(1)あらかじめ労使協定において時間単位年休を取得することができない時間帯を定めておくこと
(2)所定労働時間の中途に時間単位年休を取得することを制限すること
(3)1日において取得することができる時間単位年休の時間数を制限すること
 

今回のケースでは、(1)および(2)の要件がクリアされていないことになります。特に(1)の反対解釈としては、「あらかじめ労使協定において時間単位年休を取得できる時間を定めておくこと」も認められないことになります。今回のケースは、まさしくこれに該当し、取得できる開始時間に制限を加えることになるため、労働基準法上、違法ということになります。
 

以上のことも踏まえもう一度導入要否を検討してみてください。

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2010年05月14日公開

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