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定年後、再雇用する社員の社会保険はそのまま継続されますか?

60歳で定年を迎える社員を、就業規則に従って再雇用することにしました。再雇用にあたり、当社員の社会保険と労働保険は引き続き継続されるのでしょうか?



再雇用後の所定労働時間、所定労働日数、雇用契約期間が一定の基準以上であれば、いずれも引き続き継続されます。ただし、労災保険はこれらの条件にかかわらずそのまま適用されます。

【社会保険】
再雇用後の1日もしくは1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が、同じ事業所で働く通常の社員と比較しておおむね4分の3以上であれば、再雇用後も引き続き社会保険が適用されます。

1.健康保険
75歳に達するまでは引き続き被保険者となります。
定年もしくは60歳から64歳の方を再雇用する場合には、会社との雇用関係が一旦中断したものとみなし、被保険者資格を喪失して同日付けで取得しなおすこと(「同日得喪」)ができます。この手続きをすることにより、再雇用後に給与が下がった場合には、随時改定(月額変更届)を待たずに再雇用後の給与額にもとづき新たな標準報酬月額が決定されます。ただし、傷病手当金などの給付金も再雇用後の標準報酬月額をもとに計算が行なわれるため、大幅に標準報酬月額が下がる場合は注意が必要です。

2.介護保険
65歳以上になると引き続き被保険者として継続しますが、介護保険料は給与からではなく年金から天引きされる仕組みに変更となります。介護保険も同日得喪の手続きが可能です。

3.厚生年金保険
70歳に達するまでは引き続き被保険者となります。
60歳を過ぎると年金(老齢厚生年金)の受給権が発生することがあります。この場合、年金を受給しながら給与を受け取っている間は、その給与額に応じて年金の全額もしくは一部が支給停止(「在職老齢年金」)されます。
厚生年金保険も同日得喪の手続きが可能です。これにより、年金を受給している場合には、再雇用後の下がった給与額にもとづき年金の支給停止額が計算されるため、年金受給の面でも社員に有利になる場合があります。
なお、高年齢雇用継続給付(以下参照)を受給している場合は、年金額はさらに減額されることがあります。

【労働保険】
1.労災保険
労働者である限り年齢に関係なく引き続き適用となります。保険料も全額会社負担で変わりありません。

2.雇用保険
週所定労働時間が20時間以上であり、かつ、31日以上の雇用の見込みがある場合は、継続して被保険者となります。
ただし、64歳到達後の4月1日以降の保険料は、本人・会社ともに免除されます。
なお、再雇用後の給与額が60歳到達時点と比べて一定以下に低下した場合は、「高年齢雇用継続給付」を受給することができます。

最後に、年金と給与の両方を受け取っている場合は、給与分について会社で年末調整を行ったあと、年金分を含めて本人が確定申告をすることになります。これら一連の手続きを再雇用となる社員へ説明するとよいでしょう。

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2011年01月20日公開

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