人事労務相談Q&A こんな場合はどうすればいいの?

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過去数回にわたり契約更新してきたパートとの有期労働契約を雇止めするには、どのような点に注意したらよいですか?

1年ごとに過去数回にわたって契約更新をしてきたパートがいますが、社内の業務量が減少してきたため、今回の契約期間満了をもって契約を終了(雇止め)する予定です。有期労働契約を雇止めするにあたっては、手続き上どのような点に注意すればよいですか?



契約更新が続いたことにより、以下のいずれかに該当することになった有期労働契約を雇止めにする場合には、30日前までにその予告を行う必要があります。

1.1年以下の有期労働契約が更新又は反復更新され、最初に契約締結してから継続して通算1年を超える場合
2.1年を超える契約期間の労働契約を締結している場合
3.有期労働契約が3回以上更新されている場合

有期労働契約は、契約期間の満了に伴って当然に終了するのが原則です。しかし、更新が繰り返されるなどのケースで雇用継続に対する「合理的な期待」が認められる場合には、期間の定めのない労働契約と同じに扱われ、労働契約法で定める「解雇権の濫用」にあたるとして雇止めが無効になることがあります。

【労働契約法16条】
客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

どのような場合に雇用継続に対する「合理的な期待」が認められ、雇止めが無効とされるかについては、過去の裁判例などから以下の事項を考慮して判断されます。

1.対象従業員の業務の内容
業務の内容が恒常的なものや正社員と同様である場合には、雇止めが無効とされる可能性が高くなります。
逆に臨時的なものや補助的な業務である場合には、雇止めが有効とされる可能性が高くなります。

2.対象従業員の労働契約上の地位
処遇や労働条件が正社員と変わらない場合には、雇止めが無効とされる可能性が高くなります。
逆に地位が嘱託や非常勤といった臨時的なものである場合には、雇止めが有効とされる可能性が高くなります。

3.会社担当者などの主観的態様
雇用契約締結時に継続して雇用することを期待させるような会社側の言動があった場合には、雇止めが無効とされる可能性が高くなります。

4.契約更新の手続や実態
契約を何度も反復更新するなど、通算の勤続年数が長くなるほど雇止めが認められにくくなります。
また契約更新の都度、更新の可否を検討せずに自動更新していた場合にも、雇止めが無効とされる可能性が高まります。

5.他の有期労働契約の従業員の契約更新状況
同様の地位にある他の従業員を雇止めせず、対象従業員のみを雇止めする場合には、雇止めが無効とされる可能性が高くなります。

従って、ご質問のケースにおいて雇止めをする場合には、手続き上30日前までに本人に予告する必要があります。
しかし、雇止めが無効になるリスクを踏まえ、実際に予告をする前に、雇止めすること自体の合理性を上記5つに当てはめて判断し、手続きをすすめられることをお勧めします。

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2012年06月20日公開

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