人事労務相談Q&A こんな場合はどうすればいいの?

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会社を設立しましたが、代表取締役である私は労災保険に入ることはできますか?

最近会社を設立しました。当面は、労働者1人と代表取締役の私だけでやっていこうと思います。
その場合、代表取締役である私は労災保険に加入できますか?加入できない場合は、民間の役員保険に加入するしかありませんか?



労災保険は、本来、労働者の業務上の事由又は通勤途上によって発生した怪我等に対して保険給付を行う制度です。
ここでいう労働者とは、労働基準法第9条に規定する労働者と同じであるため、原則として「職業の種類を問わず、事業又は事業所に使用される者で、賃金を支払われる者」を言い、代表取締役は原則として労災保険の対象にならず加入することはできません。

しかしながら、多くの中小企業の代表取締役は、労働者と同じように働いているケースがほとんどです。
こうした中小企業の代表取締役を労働者に準じて保護することが適当であると認められる一定の方については、労災保険へ任意に加入することができます。
この労災保険へ任意に加入できる制度が「中小事業主等の特別加入制度」です。

【中小事業主等の特別加入要件】
中小事業主が特別加入するためには、次の条件を満たす必要があります。
1. 雇用している労働者について保険関係が成立していること
2. 労働保険の事務処理を労働保険事務組合に委託していること
また、中小事業主等の特別加入制度では、代表取締役の他に役員がいる場合には、原則、その人たち全員を包括して加入させなければなりません。

【労働保険事務組合】
労働保険事務組合とは、会社が行うべき労働保険料の申告や納付の事務等を、会社に代わって事務処理することについて厚生労働大臣の認可を受けた団体です。
労働保険事務組合に労働保険の事務処理を委託するには、「労働保険事務委託書」を労働保険事務組合に提出します。

【中小企業と認められる事業規模】
特別加入できる「中小企業」の規模は、下記の表の通り業種と労働者数によって定められています。

【実務Q&A】⑨労災・安全衛生H02_PJ修正2.PNG

したがって、上記特別加入の要件に該当すれば、代表取締役であっても労災保険へ加入することができます。
ただし、特別加入の場合、補償の対象となる範囲が限定されています。たとえば、代表取締役として株主総会に出席している場合に労災事故に遭った場合には、保険給付を受けることができません。あくまで労働者としての活動を事前申告した上で、その活動を行っている場合に発生した事故等が保険給付の対象になります。

以上のことを踏まえ、労災保険の特別加入制度に加入するか、民間の役員保険に加入するかを検討してみてください。

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2013年05月31日公開

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