人事労務相談Q&A こんな場合はどうすればいいの?

TOP >> 人事労務Q&A >>

年度途中で退職する社員の年休を、退職月までの期間に応じて按分付与することができますか?

当社では、毎年4月1日を基準日として年次有給休暇(以下、年休)を一斉に付与しています。例えば、4月末で退職することが確定している社員は、付与後1ヶ月間しか在籍しませんので、通年勤務する者と同じように与えるのは不公平のように思えます。そこで、退職年度に付与する日数については、退職までの残期間に応じて按分したいと考えていますが、このような取り扱いは可能でしょうか。



年度途中で退職するからといって、年休の付与日数を按分することはできません。

年休は過去の勤務に対する疲労回復と報償として、労働者の権利として与えられるものです。したがって、基準日以降に生ずる退職や休職といった事情は、付与日数に影響を及ぼしません。過去の裁判例(沖縄米軍基地事件・昭和53年12月19日福岡高裁那覇支部判決)でも「年次有給休暇には、労働者の過去の勤務に対する一種の報償という面もあることは否定できないから、中途退職者を、年次有給休暇について、中途採用者より優遇しても、公平に反するとまでいうことはできない」として、按分付与を否定しています。

このことから、年度途中の退職者であっても、退職月に応じて按分付与することは認められません。ただし、法定日数を超える部分については、就業規則に「退職予定者に対する年休は、年度当初から退職時期までの月数で按分した日数を付与する」といった定めをすることで、按分することも可能です。

なお、社員が退職日まで年休消化を申し出た場合は、将来に向かって取得日を変更する余地はなく、会社の時季変更権は行使できませんので、本人の申し出通り認める必要があります。

労務アドバイザーへ相談する


アクタスの関連サービスご紹介
アクタス労務顧問サービス



Romu.jp内の関連リンク
【基礎知識】労働基準法 


2015年01月20日公開

人事労務相談Q&ATOPへ
ページの先頭へ

カテゴリ: