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月末締めで翌々月に給与を支払うことは、法令上問題ありませんか?

当社では残業管理のため上長による勤怠承認を厳格化させる予定です。これに伴い、勤怠集計により多くの時間を要することが見込まれるため、固定給は従来通り月末締め翌月支払とするものの、残業代のみ月末締め翌々月支払に変更したいと考えています。給与締切日と支払日が1ヶ月以上離れていても、労働基準法上問題がないのでしょうか?



締切日と支払日が1ヶ月以上離れていても、直ちに労働基準法(以下、労基法)違反とはなりません。ただし、支払間隔が不当に長い期間となる場合は、労基法に趣旨に反するものと考えられます。

労基法第24条には以下の「毎月1回以上払いの原則」があり、これに抵触するか否かが問題となります。
「2.賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。
ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(労働基準法第89条(作成及び届出の義務)において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。」

しかし、本条文は締日から支払日までの間隔を制限したものではありません。また、労働法コメンタール(平成22年版 労働基準法 上 厚生労働省労働基準局編)においても、「支払期限については、必ずしもある月の労働に対する賃金をその月中に支払うことを要せず、不当に長い期間でない限り、締切後ある程度の期間を経てから支払う定めをすることも差し支えない」としています。

残業代のみ翌々月支払とすることは、勤怠集計上の必要性という合理的な理由があり、かつ、上記の「不当に長い期間」には該当しないと解され、労基法24条の「毎月1回払いの原則」には該当しないと考えられます。

なお、残業代の支払を翌々月に遅らせることは、労働条件の不利益変更に該当する可能性があります。移行月は、残業代がつかなくなりますので、生活等に支障がある従業員には仮払いで一部を先に支払うなど、何らかの配慮が必要になることも想定されます。

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2015年11月20日公開

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